今回はENYA(エンヤ)さんから提供いただいた「Nova GO Sonic」というスマートギターを、実際に使った感想をもとに詳しくレビューします。
「ギター初心者で、何を買えばいいか分からない」「家で気軽に弾ける練習用ギターが欲しい」という方には、かなりオススメできる一本です。
※本記事は製品の提供を受けて作成していますが、記事内容は筆者が実際に使用した感想をもとに執筆しており、メーカーの意向に左右されない正直なレビューです。
素材について
Nova GO Sonicを初めて触ったとき、スマホや電子機器を持っているような感覚でした。
その理由はカーボンファイバー製の素材感です。木材ではなく人工素材を使っているため、見た目も質感も非常に未来的でスタイリッシュです。
木の経年変化を楽しむギターというより、「デジタルガジェット感覚で気軽に使えるギター」です。
日本のような湿度の高い国でも保管に気を使わずに済むのは助かります。
リビングやデスク横に置いておいて、思いついたときにサッと弾ける。そんなライトな使い方にぴったりです。
内蔵スピーカーについて
Nova GO Sonic最大の特徴は、内蔵スピーカーです。
アンプに繋がなくても、本体だけで音が出せます。
音量をマックスにしても音割れがなく、外での練習にも重宝すると思います。
スピーカー付きギターだとPignoseやZO-3が有名ですが、それらのようなチープでバリバリした感じの音ではなく、小型Bluetoothスピーカーや卓上ミニアンプに近いクリアなサウンドです。
ただ不思議なのですが、個人的に弾いていて楽しいと思えるのはPignoseの方だったりします。
その辺は後の項目で触れます。
初心者の方には圧倒的におすすめです!
僕がギターを始めたときに困ったのが、ギターも周辺機器も膨大な種類があって、何が必要なのかどのメーカーがいいのかどんな音が出るのか、何を基準に選べば良いのかも全然分からなかったことです。
その点、Nova GOが一本あればギターでできる一通りのことは出来てしまうので、最初に買う一本として強くおすすめしたいです。
ゼロフレットがある
低価格帯ギターでよくある問題が「ナットの加工精度不足による弾きにくさ」です。
安いギターはナットが高くて弦が押さえにくいものが多く、そのせいで初心者の方が「ギターは難しい」と諦めてしまうパターンがめちゃくちゃ多いです。
Nova GO Sonicの場合はそのナット精度の問題をゼロフレットによってクリアしています。
ナットの加工精度自体が関係なくなるわけです。
またフレット端も丸く、演奏中に引っかかりを感じません。
音作りが学べる/録音ができる
専用アプリを使って音作りが可能です。
プリセット音色は「クリーン」「クランチ」「ドライブ」「ハイゲイン」の4種類があり、ギターを使ってどんな音が出せるのか、どの設定項目をいじればどんな風に音が変わるのかといった音作りの基本が学べます。
これは将来的にエフェクターなどの機材を選ぶ際の経験値になります。
またUSBケーブルを使ってPCやiPhoneで録音ができるのも重要なポイントです。
個人的に、ギターは録音すればするほど上手くなると思っています。
その際に、Nova GO一本あればややこしい録音機材を買わなくてもいいというのは大きなメリットです。
上手くなってからも役に立ちますよ
ギターが上達していずれもっと良いギターを買っても、Nova GOはサブギター用途にもピッタリなので、役割を変えて末長く使えるギターです。
実際に僕も普段のちょっとした練習やギターレッスンでガンガン活用しています。
中級〜上級者の方にもおすすめです!
先に述べた通り、Nova GOはサブギターの用途にはぴったりです。
例えば、高めの車を持っている人が普段の買い物用に軽自動車や原付を使うといったイメージです。
気軽に弾いたり持ち運ぶのをためらうような高級ギターを持っている方には、こういう何の気兼もなくあつかえるギターが一本あると重宝すると思います。
自宅のリビングや職場など、自室以外で弾きたい方にも良いと思います。
デメリット・気になる点
正直にレビューするために、気になった点もまとめます。
(1) アンプシミュレーター使用時の音の遅延
アプリや内蔵アンシミュをオンにすると、わずかなレイテンシ(遅延)を感じます。
- 本体スピーカー出力でもライン出力でも同様
- 細かいニュアンスを表現したいプレイにはやや不向き
日常用途では問題ない範囲ですが、緻密な練習をしたい場合には向かないと思います。
(2) 重量は思ったほどは軽くない
カーボン製なのでなんとなく超軽量なギターなのかなと思っていたのですが、実際は一般的なストラトと同等か少し軽いレベルぐらいです。
もちろん本物のレスポールよりは軽いと思いますが。
(3) 内蔵スピーカーが「弾いていて楽しい音」ではない
内蔵スピーカーは高音質なのですが、Pignoseのような「チープだけど弾いていて楽しい音」には感じません。
人間の感覚の不思議なところなのですが。
わずかにレイテンシーがあるというのも関係していると思いますが、音質もBluetoothスピーカーのようなデジタルで冷たい感じのサウンドで、遊び心よりも実用性重視といった感じです。
まとめ
ENYAの「Nova GO Sonic」は、
中級者や上級者の方には「気軽に弾けるサブギター」として、
初心者の方には「最初の一本」として非常に優秀なスマートギターです。
他に、ストラトタイプやサイレントタイプのアコースティックモデルもあるので、気になっています。

