今回は、ジャズギターを始めたいけど何から手をつければいいか分からないという方に向けた記事です。
ジャズギターを始めるなら、スケールや理論を学ぶ前に、まずはコードフォームを覚えることが最も効率的な方法です。
本記事では、なぜコードフォームが重要なのか、そしてどのようなフォームを覚えればよいのかを詳しく解説していきます。
なぜ最初にコードフォームを覚えるべきなのか?
①どんなジャンルでもコード弾きが基本
ギターはさまざまなジャンルで活躍できる楽器ですが、それぞれのジャンルにはそのジャンルでよく使われがちなコードフォームがあります。
たとえば、アコースティックギターでは開放弦を活かしたコード、ロックではパワーコードが多用されます。
同様に、ジャズであれば“ジャズらしい”コードを習得することがジャズを弾く基本となります。
また、メロディを弾くにはスケールを覚えたり、耳コピや読譜のスキルが必要ですが、コードであれば決まった形を押さえるだけで曲を演奏できるため、どのようなジャンルにおいても初心者はまずコード弾きから始めるのが定石となります。
②ジャズらしいアドリブをするために必要
とはいえ、一般的にジャズの醍醐味はやはりアドリブソロです。
アドリブにおいてもジャズらしいフレーズを弾くためには、コードフォームの知識が必要になります。
例えば、↓のようなアドリブフレーズはコードフォームが元になっています。

コードの形をバラバラに弾けばフレーズになり、同時に弾けばコードになる、という具合です。
そうなると、アドリブソロを弾くときもコード伴奏をするときも同じような感覚で弾くことができます。
そしてコードフォームを覚えれば覚えるほど、フレーズの発想も豊かになります。
ジャズギターの基本コードフォーム
今回ご紹介するコードフォームは、ジャズを弾く上で必要最低限かつ必要十分なものです。
これらを全て覚えていれば、大体の曲の伴奏はできますし、今後さらに複雑なコードフォームを学ぶ上での基礎固めにもなります。
5弦ルートのコードフォーム
「ルート」とは、コードの基本となる音のことです。
この場合、6弦3フレットがC音なので、Cのコードということになります。
↑上の図の赤丸が順番に移動しているところに注目してください。
赤丸が一番右の位置にあると「Maj7」、その次が「7」、一番左にくると「6」になります。
いずれもよく使う形ですので暗記必須です。
↑上の図の青丸に注目してください。
さっきのメジャーコードの4弦の音を、左にずらすとマイナーコードになります。
この中で、真ん中のm7の形が最もよく使われるので暗記必須です。
m6はディミニッシュコード(dim)の代わりに使われることが多いです。
mMaj7の形は特に覚える必要はありませんが、どういう理屈でこの形になっているのかという成り立ちはご理解いただく必要はあります。
↑ちなみに4弦を右にずらすとsus4になります。
この形自体はあまり使う機会がありませんが、左がマイナーで右がsus4という法則は覚えておいてください。
6弦ルートのコードフォーム
次は6弦にルート音があるコードフォームです。
この場合はルート=Cなので6弦8フレットになります。
6弦ルートでも5弦ルートと同じ法則が働いています。
基本的なコードの形を覚えたら
コードフォームを覚えたら、次にやるべきことはルート音の場所を瞬時に選択できるようにすることです。
先ほど覚えていただいた形と、以下の6弦5弦の音名一覧を照らし合わせると、あらゆるコードを作ることができます。

さらに、少し工夫すれば習得したコードフォームを使って簡単なアドリブフレーズを作ることもできます。
動画の20:18〜をご参照ください。
まとめ
6弦ルートと5弦ルートの基本コードが押さえられれば、ほとんどのジャズの曲のコードは弾けるようになります。
僕自身は、昔は最低限のコードフォームと少しのペンタトニックフレーズが弾けるだけでジャズのジャムセッションに参加していました。
今思えばなかなか度胸があったなと思うのですが、当時は半ば見学するような感じで、とにかく無理に弾きすぎないことを意識して演奏していました。
そうすることで一応セッションは成立していたので、とりあえず最低限コードの形を覚えれば十分演奏を楽しむことができます。
まずは基本コードフォームをしっかりマスターして、これからジャズギターを学ぶための土台固めをしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
↓ジャズギターのレッスン動画は以下の再生リストにまとめています。

