【ジャズギター】平行移動だけで弾けるお手軽II-Vフレーズ

ギター講座
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この記事では、複雑に思われがちなジャズのフレーズをシンプルに捉えるためのアイデアをご紹介します。

ジャズのフレーズには様々なスケールや複雑なアプローチノートが使われることが多いため、「ジャズは難しくて弾けない」と感じる方も少なくないと思います。
もしそのように思われている方がいたら、ここで一度我々が普段使っている日本語をどのように習得してきたかということを思い返してみてください。
幼少期に言葉を覚えるとき、辞書を使って正確な意味を理解してから習得したわけではないはずです。
意味は分からなくても、大人の真似をしながら自然に覚えていったのではないでしょうか。
それは音楽の学習でも同じことが言えます。
音楽においても、頭で理解するよりとにかく何度も反復して「型」や「フィーリング」を体得することが重要です。
この記事では、そのようにジャズを体で感じて体で覚えるための、実践的な練習フレーズをご紹介します。
視覚的に分かりやすいフレーズばかりなので、「型」を身につけるのに最適です。

TAB譜と指板図

Ex-1

ほぼコードトーンのフレーズです。

Ex-1 TAB譜
Ex-1 指板図

Ex-2

Ex-1を逆方向から弾いたような形のフレーズです。

Ex-2 TAB譜
Ex-2 指板図

Ex-3

スケール的な動きのフレーズです。

Ex-3 TAB譜
Ex-3 指板図

フレーズ解説

コード進行は、FメジャーキーのII-V(Gm7→C7)とFマイナーキーのII-V(Gm7♭5→C7)です。
その進行上で、同じ形のフレーズが3フレットずつ右へ移動していきます。
Ex-1の緑ポジションの左端は赤色青色と比べて1フレット分ずれているので注意が必要です。
これには音楽理論的な必要性があってそうなっています。
詳しくは後述します。

より詳細な分析

・Ex-1 赤色の箇所
Gm7のコードトーンをそのまま弾いています。

・Ex-1 青色の箇所
C7コード上でB♭m7(IVm7、サブドミナントマイナー)のコードトーンを使っています。
『B♭m7→F』というサブドミナントマイナー終止を想定したフレーズを、『C7→F』のドミナントモーション上で使っているわけです。
またIVm7は同主調のサブドミナントからの借用ですから、続くマイナーIIVのGm7♭5でも同じ形をそのまま使用しています。

・Ex-1 緑色の箇所
C7コード上でD♭mM7のコードトーンを弾いています。
D♭mM7に合うスケールはD♭メロディックマイナーですが、これはCオルタードスケールと一致します。
緑ポジションの左端が赤と青に対して1音ズレているのは、D♭メロディックマイナーを使用しているためです。

オルタードスケールとメロディックマイナースケールの関係性については以下の記事をご参照ください。

最後に

コードやスケールについて詳しく解説してきましたが、冒頭でも述べたように、まずは細かいことにこだわらず、手に覚え込ませることをお勧めします。
まず形を覚えてから、その後で仕組みや成り立ちを学ぶ方が効率的です。
最も重要なことは、フレーズを理解することではなく実際の演奏で使いこなせるようにすることだからです。

II-Vフレーズ入門としては、以下↓の記事もおすすめです。

また、以下の再生リストにジャズギターのレッスン動画をまとめています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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