この記事では、コードチェンジをスムーズに行うためのテクニックを解説します。
初心者の方は、コードを瞬時に押さえられないことに悩んでいる方が多いですが、実際には、コードを一瞬で押さえる必要がある場面はそれほど多くありません。
効率的に指を動かすことで、コードを素早く押さえられなくても音楽が途切れずに流れるように演奏する方法があります。
その具体的なテクニックをこれからご紹介します。
四分音符で練習する
複雑なストロークパターンではなく、一旦最もシンプルな形にして練習しましょう。

段階的にコードを作る
一発でパッとコードを押さえるのではなく、『弾きながら作っていく』という方法を解説します。
GコードとCコードを例に解説します。

① Gコードの6弦(ルート)だけ押さえて、一本だけ鳴らします。
② その次に5弦を押さえます。
③ 最後に1弦を押さえます。
もし押さえられなかった場合、↓のようになってしまうわけですが、それはそれでOKです。
つっかえながらコードを綺麗に弾くよりは、不完全でも止まらずに弾く方が音楽的に自然です。

準備する
次のコードに向けて準備するという方法です。

・一拍目だけきちんと音を鳴らします。
・その後は開放弦弾きながら次のコードの準備にあてます。
・しっかり準備して、次のコードも一拍目だけきちんと音がなるようにします。
慣れてきたら、↓のように4拍目で準備ができるようにしましょう。

省略する
素早くコードチェンジを行わなければいけないときは、コードを省略することも多いです。

↑のコード進行はよくあるコード進行ですが、一拍ごとにコードが切り替わるので忙しいです。
このような場合、指を動かしやすくするために音を省略して押さえることがあります。
上の例の場合、Cは4弦の音を省き、G/Bは1弦を省き、Gは1弦と5弦を省いています。
それぞれのコードが鳴るのは一瞬だけなので、一つ一つのコードを完璧に鳴らすことにこだわる必要はありません。
それよりもリズムを優先することが重要です。
最後に
お読みいただきありがとうございました。
ご紹介したテクニックは、もしかすると「ごまかし」のように感じる方もいるかもしれませんが、実は多くのギタリストが自然に行っている方法です。
これらをいかに不自然さを感じさせずに行えるかが、演奏を上手に聴かせるための重要なポイントになります。
最も重要なことは「正確であるかどうか」よりも「音楽的かどうか」という点です。
音楽の目的は、コードをきれいに鳴らすことではありません。
音楽は時間の芸術ですから、最も大切なのはリズムです。
日常会話をイメージしてみてください。
私たちは必ずしも文法的に正しく、100%言い間違いなく話しているわけではありません。
「間違えないように正確に…」と考えすぎると、言葉と言葉の間が空きすぎて会話のリズムが崩れ、内容が伝わりにくくなります。
私たちはアナウンサーではないので、正しい日本語を話すことが目的ではなく、楽しく会話することが重要です。
その際にリズムが重要な役割を果たすのです。

