Mr. Bigの名曲「Daddy, Brother, Lover, Little Boy」のギターソロについて解説します。
このソロは速弾きフレーズを含んでいますが、他の楽曲と比べて極端な速さではなく長さも短めなので、速弾き初心者の方にもチャレンジしていただきたいフレーズです。
しかし、短い中にストレッチフレーズやスキッピング、連続するプリングオフなど、さまざまなテクニックが凝縮されているので、意外と弾くのが困難です。
その分、日々のエクササイズとして非常に効果的だと思います。
このソロを演奏する上で重要な要素は、ピッキング技術です。
以下の記事で高速ピッキングの鍛え方を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
TAB譜/解説

↑最初のフレーズでは、プリングオフが多用されています。
プリングオフは左手の指自体で弦を弾かなければいけないので、左手に力が入りやすい箇所です。
左手の力みはスピードを妨げる原因となります。
そのため、まずピッキングを放棄して全ての音をハンマリングで弾く練習をおすすめします。
この練習により、左手の脱力感を身につけることができます。
特に重要なのは、指で弦を弾いた後に押さえつけず、素早く離す感覚です。
この動作を習得すると、プリングオフの際にもスムーズな動きが可能になります。

↑このフレーズの後半では1弦から4弦まで折り返しをせずに弦移動しています。
このようなフレーズでは、腕の使い方がポイントになります。
弦移動する際に手首を動かそうとすると、一瞬手首に力が入ってしまいスピードが低下します。
このような速いフレーズでは手首を使った弦移動ではなく、指先の屈伸運動を意識すると弦移動がしやすくなると思います。

↑前半部分はスキッピング(弦を飛び越える動作)が含まれています。
スキッピングでも、腕の位置移動が重要です。
ピッキングの勢いを活かして弦を飛び越えるようにしてください。
後半ではストレッチフレーズも含まれており、広い指の動きが求められます。
この場合、指を広げた状態を保つというより、一瞬だけ指を伸ばして押さえる動きが効果的です。
もちろん実際にはゴムのようには伸びないので、想像上のイメージと考えてください。
指を広げた状態を保つと、ガチガチに指の力が入った状態のままフィンガリングすることになるので、腱鞘炎などの怪我の元になります。
それでもストレッチは指を傷めやすいので、気をつけて練習してください。

↑ここでは、プリングオフが連続するフレーズが登場します。
この場合も楽譜①で解説したように、ハンマリング(タッピング)での練習が有効です。
また、右手のオルタネートピッキングを崩さないことが重要です。
連続するプリングオフではリズムの表裏が曖昧になりがちですが、オルタネートピッキングを維持することで、リズムに乗りやすくなります。

↑このフレーズは、4つの音でリズムがまとまっていますが、後半部分では3音ずつ弦を移動する構成になっています。
なのでこの部分は『3音まとまり』で捉えると、構造を理解しやすくなります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
速弾き系のレッスン動画は以下↓の再生リストにまとめています。



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