【速弾き】高速ピッキングのコツと練習法

ギター講座
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はじめに

ギターを弾いていて、速いフレーズが弾けるようになりたいと誰しも一度は思ったことがあるのではないでしょうか。

そんなとき、多くの場合ゆっくりしたテンポから徐々にスピードを上げていく練習を行うと思います。
この際によく起こる問題として、ある一定のテンポで限界に達してそれ以上速く弾けなくなるという壁にぶつかることがあります。

この問題の原因は、フィンガリングかピッキングのどちらかが足を引っ張っていることです。
そのテンポが今の自身の限界値だということです。
ピッキングとフィンガリング、どちらが足りなくても本来のパフォーマンスを発揮することはできません。
この記事では、その両者の内ピッキング速度が不足していると感じている方に向けて、ピッキング速度を上げるための練習方法をご提案します。

ハミングバードピッキングの練習

ピッキングを高速化するにあたっては、手首の脱力が重要になります。
脱力のコツをつかむためには『ハミングバードピッキング』の練習がおすすめです。

脱力といっても腕全体をグニャグニャにするのではなく、力を抜くのは手首だけです。

↓の動画では、ハミングバードピッキングを習得した後に、どのようにして普通のピッキングに応用するかを解説をしています。

楽器を練習する際は、基本的にはゆっくりのテンポから始めて丁寧に着実に速度を上げていくということが大前提となるのですが、ピッキングのスピードアップに関しては真逆のアプローチが必要になります。

ギターのピッキングはスポーツの動きとよく似ています。
野球、ゴルフ、テニスのスイングのように力まずスピーディーに勢いをつけて弾く必要があります。
そのためにはある程度速いテンポで練習することが重要になります。
なぜなら、ゆっくりのテンポでは勢いをつけるということが難しいからです。

また、スピードが上がれば上がるほど全ての音を意識的にピッキングすることが難しくなります。
そこで重要になるのは無意識の動作を利用することです。

無意識の動作を行うためには、「慣性」と「予備動作」の2つの動きをイメージすると分かりやすいと思います。
慣性とは、ボールが地面に当たった後何度もバウンドするような動きです。
予備動作とは、野球のバッターがバットを振る前にタイミングを測るようにバットを揺さぶるような動きをイメージしてください。
高速ピッキングにおいても、筋力ではなくそのような物理学的なパワー?の助けを借りて弾く必要があります。
それらをイメージしやすい練習方法を次にご紹介します。

無意識的な動作を利用したピッキング練習

Ex-1

ワン、ツー、スリー、フォーの4拍のうち、2と4は強くピッキングして1と3は力を抜いてピッキングします。

Ex-2

1と3の裏拍にピッキングを加えます。

Ex-3

「タンタカ タン」というフレーズのうち、最後の「タン」を強調するように弾いてください。
最初の「タンタカ」は「タン」のための予備動作のようなイメージで捉えます。

物を持ち上げる際の「よいしょ!」の掛け声をイメージして、「よいしょ」の「しょ」の部分で力を込めてください。
「タンタカタン」の最後の「タン」は、「しょ」に相当するというイメージで弾くと、力の入れ方や抜き方のイメージが掴みやすいと思います。

Ex-4

Ex-3同様に、「タカタカ タン」というフレーズのうち、最後の「タン」を強調するように弾いてください。
そうすることで最初の「タカタカ」の部分で力まずに無意識的な動作を使うことができます。

Ex-5

123拍目の「タカタカ タカタカ タカタカ」は全て4拍目のための予備動作として弾いてください。
イメージとしては、徒競走でゴールだけを見据えて走るような感じです。

おわりに

ここまでお読みいただきありがとうございました。
高速ピッキングの練習方法についてさまざまな説明をしてきましたが、最後に「速く弾ける」とはそもそもどういうことなのかを考えてみたいと思います。

例えば、手をめちゃくちゃに速く動かせば誰でも速弾きはできます。
しかしそれでは音もめちゃめちゃになってしまって何を弾いているのか分からなくなります。
そこで「綺麗な音を出すために」練習を行う必要が出てきます。

初心者がつまずきやすいFコードも同じです。
Fコードを鳴らせるということは、すなわち『Fコードを弾いたときに綺麗な音が出る』ということです。
つまり我々が練習をする根本的な目的は『綺麗な音を出す』ということに尽きます。

ですから、自分自身が綺麗だと感じる音、心地よい音を追求することがどんな練習においても大前提となります。
それを心に留めておけば練習の効率もさらに向上するのではないかと思います。

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