Muddy Waters – “Hoochie Coochie Man”
ブルースの歴史を語るなら、シカゴ・ブルースの父「マディ・ウォーターズ」は欠かせません。
エレクトリック・ブルースの原型とも言えるこの曲は、ブルース特有の12小節進行とコール&レスポンスの魅力を体感できる名曲です。
ロック以前のエネルギーに満ちたサウンドは、現代のギタリストにも強烈なインスピレーションを与えてくれます。
Muddy Waters – “Got My Mojo Working”
「Got My Mojo Working」は、マディ・ウォーターズの代表曲の中でも特に人気の高い一曲で、シカゴ・ブルースのパワフルな魅力を存分に味わえる名曲です。
“Mojo”とは魔力、パワフルさ、幸運のような意味で、タイトル通り、聴く人を巻き込むようなエネルギッシュなグルーヴとヴォーカルの掛け合いが魅力です。
この曲はブルースにおけるノリやグルーヴ感を学ぶのに最適です。
ブルースの持つ泥臭さと楽しさの本質が詰まった一曲です。
T-Bone Walker – “Stormy Monday”
モダン・ブルース・ギターの祖と呼ばれるTボーン・ウォーカーの代表曲「Stormy Monday」は、戦後のブルースにジャズ的なコードワークや洗練されたハーモニー感覚を持ち込んだ、革新的な一曲です。
B.B.キングやクラプトンなど、その後のブルースギタリストたちが大きな影響を受けた作品でもあり、ブルースの音楽的な発展に寄与しました。
基本的にはブルースマナーに則ったマイナーペンタトニック主体のシンプルなギタープレイですが、時折見せるモダンなフレーズがクールな雰囲気を醸し出しています。
Jimi Hendrix – “Red House”
ロックギタリストでありながら、ブルースフィーリングを最も色濃く引き継いだジミ・ヘンドリックス。
この曲は彼のブルースマンとしての面が凝縮された名曲で、自由自在なペンタトニックフレーズやその表現力は後進ギタリストへ大きな影響を与えたことを感じさせます。
ブルースの常識を覆す、圧倒的な世界観に触れることができます。
Elmore James – “Dust My Broom”
エルモア・ジェイムズは、スライド奏法をブルースの主役に押し上げた伝説的ブルースマンです。
「Dust My Broom」は彼の代表曲であり、エレクトリック・ブルース時代の幕開けを告げた一曲でもあります。
ボトルネックを使ったスライドギターの鋭く切り裂くようなサウンドは、のちのデュアン・オールマンやジョニー・ウィンターなど多くのスライドプレイヤーに影響を与えました。
また、この曲は12小節ブルースの基本進行の上でシンプルながらも強烈な印象を残すリフが繰り返され、ブルースのシンプルなカッコよさを体感させてくれます。
この曲もブルースの定番中の定番なので、必ず押さえておきたい一曲です。
John Lee Hooker – “Boom Boom”
「ワンコード・ブルース」として知られるこの曲は、シンプルなリフの繰り返しだけで強烈なグルーヴを生み出すジョン・リー・フッカーの真骨頂。
派手なギタープレイは無いものの、リズムのニュアンスなど、ブルースギタリストとして大切な感覚が学べる一曲です。
Howlin’ Wolf – “Killing Floor”
ブルースの巨人ハウリン・ウルフの代表曲「Killing Floor」は、1960年代シカゴ・ブルースの黄金期を象徴する名曲です。荒々しいヴォーカルと強烈なビート、そして鋭く切り込むギターリフが特徴で、ブルースの持つ“ワイルドなエネルギー”を体感できる一曲です。
この曲は、ジミ・ヘンドリックスやレッド・ツェッペリンなど、多くのロックミュージシャンにも影響を与えており、特にジミー・ペイジは「Killing Floor」を元にしたアレンジで「The Lemon Song」を制作したとも言われています。
ギター的には、12小節ブルースの中で繰り返される荒々しくも印象的なリフが魅力で、「リフで魅せるブルース」のお手本とも言える内容です。
また、歌とギターが絶妙に掛け合うアンサンブルの構造は、ロックバンドの基本にも直結しており、ブルースとロックの橋渡しを学ぶ上で必聴の一曲です。
「Killing Floor」は、ジミヘンドリクスによるロックアレンジバージョン↓が有名です。
異様なほどハイテンションでキレのあるギタープレイは、写真通り燃え上がるようなエネルギーを感じます。
Eric Clapton – “Hey Hey”
エリッククラプトンが1992年の『Unplugged』で披露したアコースティック・ブルースの名演です。
原曲はビッグ・ビル・ブルーンジーによる古いブルースですが、クラプトンはそれを現代的なフィーリングで再構築しています。
軽快なベースラインとリズミカルなコードワークが特徴で、普段アコースティックブルースを弾かないプレイヤーでも是非とも習得しておきたい有名なフレーズです。
ブルースのルーツをシンプルに体現しており、「ブルースをギター1本で奏でる」魅力を存分に味わうことができます。
おわりに
今回紹介した名曲たちは、ブルースの歴史そのものであり、ロックや現代ポップスの出発点でもあります。
ペンタトニックの使い方、チョーキングの表現力、リズムの間、フレーズの語彙力──どれもギタリストに欠かせない要素ばかりです。
ブルースの世界を探求することで、ギターがもっと深くもっと面白くなるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
↓YouTubeでブルースギターの動画講座をやっていますので、よろしければご覧ください。

